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第3話 スタンバイ

第3話  スタンバイ

 任務遂行者(カラー)のひとりである坂本陽輔(さかもと ようすけ)は家出少女の久門翔子(ひさかど しょうこ)との出逢いを果たした。運命の出会いであったが、坂本には知る由もない。それよりも彼が気にしていたのは作戦開始の時刻が近づいてきていることだ。早いことこの少女を部屋に軟禁して自分は任務遂行の準備をしていかなければならない。頭にあるのはそれだけであった。

 フロントで教えられた7階にあるバーは思ったよりも狭かった。皮のソファーが幾つもあり、その前にはガラスのテーブル。ボックス席が3つにカウンターに席が5つ。ボックスの席は陽気に飲んだくれている若者の集団が占拠していた。カウンターには客は誰もいない。この店をひとりで切り盛りしているのであろう女性店員がその奥に立ってこちらを迎えてくれた。

 「いらっしゃいませ。あら、可愛いお嬢さんね。こちらはお父様かしら?」
歳は20台前半だろうか。明るい笑顔で気さくに話しかけてくる。翔子も親しみをもって満面の笑みで応える。
「よくそう言われるんですけど、実は兄なんです。」
「あら、ごめんなさいね。兄妹で温泉旅行なんて珍しいわ。」
そう言ってつまみと水を出してくれた。翔子は早速メニューを開いて品定めしている。ボックス席からは男た靴 ネットアデイダス
靴 オンラインアデイダス
シューズAdizero
ちの馬鹿笑いが響いてきた。大学生らしい男たちが8名。その中に明らかに30台と思われる女性がひとり。

 「お兄ちゃんは何を食べる?」
そう言って翔子がメニューを手渡してきた。学校で演劇部にでも入っているのかと思うほどの自然なやり取り。とてもついさっき初めて出会った関係とは思えないほどだ。たいしたガキだ、と内心舌を巻きながら坂本は警戒を強めた。
「俺は軽いもんでいい。それよりスナック系の食料と飲料水のペットボトルを10本くれ。
坂本の注文に店員も目を丸めて、
「一週間ぐらい部屋に閉じこもるつもり?」
と、翔子に小声で話しかけると翔子もうんざりした顔で頷きながら、
「そう。冬眠の準備よ。」

 やがて馬鹿騒ぎしていた連中が店を出ていった。店員はその後片づけに動き回っている。翔子はおいしそうに出されたカレーライスを口にしていた。坂本は腕時計に目をやる。

「ねえ、何で出された水を飲んじゃダメって言ったの?お店のひとに失礼じゃない?」
口いっぱいにカレーを頬張りながら翔子がそう話しかけてきた。坂本は無視する。
「あのさ、こんな事言うと気を悪くするかもしれないけど。」
翔子が言いにくそうな表情で坂本を見つめてきた。
「何だ?」
「お兄ちゃんさあ・・・やっぱりいい。」
「何だ?」
「怒るでしょ?」
言わない方が怒るぞと翔子を睨みつけた。翔子は深呼吸をひとつして、決心を固め、
「お兄ちゃん、もてないでしょ?」
絶句。
「何だって?」
「いや、だからさ、お兄ちゃんって女の人にもてないでしょって話。」
「お前に何がわかる?」
怒りを堪えながら坂本は言葉を続けた。
「わかるわよ。私も女だもん。だってさ、せっかくの食事だっていうのにその暑苦しいコート着たまんまだし。」
確かに黒のロングコートを脱いではいない。というより長居する予定が無いのだ。
「ずっとしかめっ面でしょ。楽しい会話する気ゼロだし。」
坂本は呆れて何も言い返せない。こんな北海道のど田舎まではるばる来て何が悲しくて家出娘に説教されなきゃならないのか。
「じゃあ、わかった。私から楽しい会話をするわ。そうねえ、ここに23人のお客さんがいるとするでしょ。この中で同じ誕生日の人がいる確率は?」
「はあ?それのどこが楽しい会話なんだ?」
「いいから。早く答えてよ!」
全くガキの考えていることはわからない。坂本は適当に、
「365分の23だろ。6%ぐらいじゃないのか。」
「ブー!!!!残念。23人でできる2人ペアは253組よ。全ペアが別々の誕生日になる確率は50%。つまり同じになる確率も50%ってこと。」
兄妹で会話が弾んでいると勘違いしているのか女性店員が微笑ましくこちらの様子を見守っていた。
「ああ、そう。それがどうした?」
「運命の出会いの確率は思ったより高いってことよ。どう?面白い問題でしょ?」
「俺の目下の問題は迷子のドラ猫をどうするかってことだ。」
「あら。意外にユーモアある切り返しができるのね。」
フフフと笑ってまたカレーを食べ始めた。

 「いいか、この食料を持って部屋にいろ。誰が来ても、何が起きても部屋を開けるな。部屋を出るな。いいか?」
バーを出ると、坂本は命令口調で翔子にそう言い放った。こうなったら事態が収拾するまで部屋で何日も籠ってもらうしかない。
「わかったけど・・・お兄ちゃんはどうするの?」
「俺はしばらく散歩してから戻る。いや・・・戻らない。」
「どっち?」
「どっちでもいい。お前はとにかく部屋にいろ。いいか、何が起きても勝手にうろつくなよ。」
「一回言われたらわかるわよ。子どもじゃあるまいし。」
お前は立派な子どもだ!と怒鳴り付けたかったが、言い返してくるのが目に見えていたので坂本は堪えた。

 とりあえず9階のチェックインした部屋に翔子を向かわせ、ようやく坂本は一息をついた。

 時刻は9月30日零時ちょうど。

 作戦開始の時間だった。

 やつらについて坂本には予備知識がある。実物は目にはしていないが、事前にその生態についての説明を受けていた。

 発症はどのような経路を辿ろうが9月30日零時ピッタリに一斉に起きるらしい。感染経路は不明。科学者は水の可能性が高いということだったが、諜報員は某大国から大量に輸入している食物にウイルスが混入されているらしいということを熱弁していた。どちらにしても日本政府はこのバイオテロに対し対抗の術(すべ)を持たなかった。あるのは凄まじい数の犠牲者を出しながらも掴んだ情報のみ。水際で食い止める手段もなく、最終的な決断は「発生はやむなし。その中から対抗策を見出せ」だった。甚だ無責任な決定で、かつ一般市民には無用な混乱を避けるため一切通知されていない。

 坂本は唯一東京に住む実の妹、こちらも祥子(しょうこ)だが、に事前に伝えることができた。もちろん笑って相手にしてもらえなかったが。

 やつらへの対応策も聞いてはいるが、どれも自分に当てはまるものがない。一定の曲、メロディが効果的らしいが坂本は音楽とは無縁の世界で生きてきた。鼻歌だって歌う気にはなれない。

 銃はP239の9㎜自動拳銃を携帯してきているが使用には細心の注意が必要だと再三再四くどく言われた。やつらは音に対して非常に敏感だということだった。人間の声、悲鳴だけでなく、エンジン音や銃声などにも反応するらしい。あっという間に取り囲まれる危険性がある。つまり余程の状況じゃない限り使用はできない。

 匂いにも敏感らしい。特に血の匂いに関してはかなり遠くから嗅ぎつける嗅覚(きゅうかく)を持っている。傷を負うことは命取りだと説明を受けた。

 やつらには記憶も自我も無い。あるのは人間を食おうとする欲求だけである。また感染力の強いウイルスを保有しており、接触するとたちまち感染するようだ。自信があっても肉弾戦は避けるべきだと何度も念押しされた。

 坂本の任務遂行はやつらの感染が広がってからの話になる。まずはやつらの力がどれほどのものかを確認しておく必要があった。

 坂本はこの時、自分の任務が困難なものだとは認識していなかった。むしろ容易すぎるぐらいだと高を括(くく)っていた。

 そう、坂本は楽天的すぎたのである。話はそう簡単ではないことを数時間後に身を持って知ることになる。

 さて、いよいよ感染者たちの登場である。

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nihao55
Sense34

 俺は、唐突な話に思考が停止してしまった。
 それをどう解釈したのか分からないが、クロードは、神妙な表情のまま説明を始めた。

「俺達は、決してRMT(リアル・マネー・トレード)を持ちかけているわけじゃない。ゲーム内通貨で払うつもりだ」
「い、いや。ちょっと待て。どうしてそういう話になる? そもそも製法を売ってくれ、だって? それに何の意味があるんだ」
「意味と言われてもな。製法を教えてもらうこと自体、意味なんてない。情報なんて一度ネット上に流れてしまえば、タダで手に入る。だが強いて言えば、俺達三人の基本理念だな」

 基本理念。また訳が分からない。俺の表情が代弁したのか、マギさんがクロードの言葉を引き継ぐ。

「私たち三人の基本理念の中の一つに『適正価格の販売』があるの。それは安すぎても、高すぎてもダメ。私たちは、β版で偶然だけどトップって呼ばれる生産職だったの。で、私たちが作る装備は大体が言い値で売れる。つまり、私たちが価格を設定するのと同義なの。だから私たちはアイテムや情報に対して、適正に価格を定めたいの」

 つまり、ゲーム内の市場が賑わうように価格の指標を自分たちが作っていく。と言う事なのか?

「例えば、ユンくんがもし、新たな製法でアクセサリーを作るとする。それが安くても、高くてもどっちでも構わない。不適切と思われる価格で売りだしたらどうなると思う?」
「それは……安く売れば、ポーションの時みたいに高値で転売される。高くしたら、俺が暴利を貪る」
「そう。更に言うと、入手が困難。プレミアが付く。なんてことになれば、RMTの温床になバーバリー ベビー服
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る可能性がある。そういう事態を私たちは望まない」
「だから、誰かがやりそうな方法や製法を事前に知っておくことで、そういう輩が出た時、同じ物を作って適正価格にする事が出来る。まあ、ゲームバランスを保つ偽善的な行為と笑えば良い。俺たちは、お前じゃなくて別のプレイヤーが同じように新たな製法を見つけても同じように交渉する。
 ゲーム通貨なんて所詮ゲームの金。情報料で出しても惜しくない」

 それってつまり、惜しみなく出せるだけ稼いでいる。ってことか。しかも適正価格で。

「じゃあ、俺が売らなければ良いってこと。じゃ、ないよな。もし俺以外の誰かがそこに辿り着いた場合。って話だし」
「うん。ユンっちのプレイを阻害する気はないし、自由にプレイして良いよ。それにこの話蹴っても良いし」

 協力しても良いと思う。クロードやリーリーの第一印象は悪かったが、この外着は良い出来だし、マギさんは結構信頼している。

「分かりました。教えます。って言ってもあんまり特別な物じゃありませんよ」
「ああ、助かる」

 俺が説明した事は、自分のセンス【付加術】のことだ。
 付加で新たに追加された技能付加と物質付加の二つ。トリオン・リングの追加効果は、その内の物質付加を使ったもの。

「それで、何で呪加を込めているから。って言うと、そうしないと壊れるんだ」
「壊れる?」
「ああ、これがそのアクセサリーのなれの果て」

 俺は、インベントリから取り出した鉄くずをテーブルの上に置く。

「法則に沿わないと全部のアクセサリーがこうなる。法則は、付加は三つまで。隠しステータスで±1以上の付加。ただし、銅のアクセサリーには付加できなかったら、使う金属の種類によって、付加できる数やプラスの数が増減する可能性がある。そして、消耗品と食材アイテムへの付加は不可能。素材アイテムには可能だった。ってのが今分かっている所です」
「へぇ~、ユンっち。結構調べてるんだね。それで物質付加は大体分かったけど、技能付加ってどんなもの?」
「技能付加は、その。まだ検証してないから完全には分からないけど、たぶん手持ちのスキルをアイテムにくっつけるスキルだと思う」
「だから、半分しか分かっていない。という意味か。事前に聞いて良かった」

 クロードが呟く。いや、これって全然使えるとは思わないんだけど。

「ユンくん、またとんでもないスキル覚えたね。自由に自分のスキルをアイテムに付加できる。正直チートだよ」
「いや、全然使える気がしないんだけど」

 えっと、弓の≪アーツ≫の遠距離射撃と連射弓・二式、錬金センスの上位変換と下位変換、≪レシピ≫のアイテムたち、そして細工センスのスキルとか。
 一度、画面を操作して確認したが、この技能付加は、センスに付随する能力は付加できない。例えば、鷹の目の遠視能力や暗視能力、ターゲット能力。それに、細工センスの鉱石の鑑定眼とか。
 いわゆるスキルは、アクティブ・スキルと呼ばれるもので。自動発動のパッシブ・スキルと呼ばれるものは、全てセンスに内包されている。
 だから、俺の持つ速度上昇のセンスの速度上昇や鷹の目の遠視能力をアイテムに付加することは、不可能だろう。

「幾つかの可能性を話すと、付加したアイテムはどうか。素材にも付加できるか。できないか。使用したアイテムはどうなるか。魔法スキルを付加した場合のMPはどこから貰うのか。この三つで大きく変わるね」
「検証が必要だね。じゃあ、ユンっち。この杖に付加してみて」

 リーリーが取りだした一つの木材が光を放ち、無骨な杖に代わる。木工センスのスキル【杖作製】で作ったのだろう。俺のリングと似たような出来だ。ただ、その性能はレベルが高い分、高くなる。

「良いのか? でも、魔法センスってないぞ」
「付加術も魔法センスの部類だ。【付加(エンチャント)】でもすれば良いんじゃないのか?」
「分かった。あっ、なんか、キーワードとか登録しなきゃいけないみたい。」

 内包する技能を発動する言葉が必要みたいだ。そうだよな、製作者自身のスキルと重なることを避けるための措置なのかな? そうだな――じゃあ、アクティブで良いかな?


「設定して。じゃあ、【技能付加】――付加・アタック」

 俺のMPを吸い取り、手の中の杖が赤い光を放ち、ステータスを変化させる。


 杖【装備】

 ATK+2 INT+8
 追加効果:【付加】――アタック


「じゃあ、僕が使ってみるけど良い?」

 杖をリーリーが持つ。

「キーワードは『アクティブ』だ」
「分かった。いくね、『アクティブ』!」

 リーリーの声と共に、杖が赤い光を放ち、隣のクロードが赤い光を足元から立ち込める。そして、杖は――折れた。

「なるほどな。技能付加の強すぎる代償だな。技能付加したアイテムは、一度しか使えない使い捨て。それで、リーリー。MPは?」
「全く。MPの消費無しでエンチャントができる」
「おお、センス無しでも使えるし、MPも吸われないのか。でも使い捨てがな」

 なんか、武器が壊れて勿体ないな。とちょっと場違いな事を思ってしまう。

「これはヤバイって、絶対に需要がある。ユンっち限定じゃなくて僕が使えるって事実が凄い大きい。誰でも使えるんだもん。これがアクセサリーじゃなくて、ただの素材に使えれば、安価で魔法の使えるアイテムになるよ」

 その後、いくつものアイテムで実験してみたが、技術付加の制限は掛かっている。

 付加するスキルは、一つまで。物質付加とは別で共存可能。この時点で凶悪と言えるそうだ。
 そして、付加されたスキルは、製作者が事前に設定した『キーワード』を唱えないと使えない。つまり、俺の作ったものを奪われても誰も使えないし、本質も調べられない。唯のユニークアイテム扱いになるだろうとのこと。
 スキルを使うと必ず壊れる。戦闘中に武器や防具が破損する事は致命的だ。
 中には、付加できないスキルも存在した。それは、付加術の技能付加と物質付加。これだけは無理だったのは当然の処置と言える。
 最後に、素材アイテムにも付加出来たことが大きい。そして技能付加したアイテムは、自由に命名出来た。

「ふーん。なるほどな。現状では、ユン一人の専売特許と言う事だな」
「そういう事だな。まあ、制限はこれが全部じゃないと思う。物質付加の時と同じで銅製のアクセサリーでは、壊れる、ってことはランクの高いスキルは相応の素材じゃなきゃ駄目なのかもしれない。詳しく分かったらまた連絡するよ」


 マギさんたち三人には、えらく感謝された。別に、こっちは検証に付き合って貰ったので感謝するのはこちらなのだが。
 そして三人は、付加のセンスを取得しないそうだ。

「今日はありがとうね。ユンくんがもしも付加術で作ったアイテムを売ったりする場合、値段を一度相談してくれると嬉しいな」
「はい。むしろ俺の方からお願いしたいほどですよ」
「それじゃ、ユン。これは情報料だ」

 トレード画面を申請され、クロードと繋がる。そして、送られてきた額に俺は、目の錯覚を疑うのだった。

 ――300万。つまり、3M。

 大金過ぎて、実感がわかない。

 

 

************************************************
自分の豆腐メンタルが忌々しい。

N5011BC-65
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第8話 歌合戦(後編)



 6

 立ち上がったバルドは、歌い始めた。
 やや低い歌い出しだ。

 〈騎士よ〉
 〈騎士よ〉

 少年の日に流浪の騎士から教わった「巡礼の騎士」という曲だ。
 バルドは歌がうまくはない。
 だが、これほどの体格の持ち主であり、戦場で活躍した指揮官なのだから、声量は豊かだ。
 押しつけがましさのないぼくとつな声は、猛る騎士たちの胸にしみた。

 〈誓いに生きる騎士よ〉

 何人かが、はっとバルドのほうを見た。
 そのうちの一人は、北征将軍ガッサラ・ユーディエルだ。
 ゆったりした三拍子で歌い始められた一節に、彼の心を捉えるものがあった。

  ガッサラ。
  騎士というものは、誓いに生きるのだ。
  この世は理不尽だ。
  だからこそ、騎士の誓いは尊い。

 そう教えてくれたのは、彼を導いてくれた赤毛の騎士だ。
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士は、強い騎士ではなかった。
 だが、彼はまさに誓いを守り抜いた騎士だった。
 この歌は、ガッサラに赤毛の騎士を思い出させた。
 それは、後でガッサラがバルドに語ったことである。
 バルドの歌声は続いた。

 〈なんじの足跡は刻まれたり〉
 〈水の|涸《か》れた谷に〉
 〈|凍《い》てつける氷の山に〉

 騎士装備での行軍は苦行だ。
 それは、栄光とも賞賛ともほど遠い、地味で苦痛に満ちた日々だった。
 だが、赤毛の騎士は、誇りをもってその苦行をやり続けた。
 その背中に、ガッサラは誓いを守り抜くことの意味を教えられた。

 〈|主《しゆ》に|仇《あだ》なす者を討ち〉
 〈悪しき妖魔を打ち倒し〉
 〈|民人《たみびと》の安寧を守らんと〉
 〈なんじの|剣《つるぎ》はふるわれたり〉

 そうだ!
 すべて騎士の戦いは主に捧げられたものだ。
 |主《しゆ》。
 至高の神にして、名のない神。
 人は、|御園《ライエン》で初めてその名を知るという。
 騎士の剣が敵を斬るのは地上の栄華のためではない。
 主の御心に沿いまつるためだ。
 その名誉を知るものは、ただ名のない神のみ。
 それが騎士というものではなかったか。

 ゆったりと中低音でたゆとうように紡がれていた歌は。
 ここでいきなり高音のたたき付けるような旋律に転じた。

 〈|賛えよ《パダリエン》!〉

 まるで胸をたたかれたような衝撃を、ガッサラ将軍は感じた。
 次に、まったく同じ旋律がさらに二つ高い音で繰り返された。

 〈|賛えよ《パダリエン》!〉

 もはや涙をこらえることは不可能だった。
 目を大きく見開いて涙を流しながら、ガッサラは歌の続きを待った。
 水が高きから低きに流れるように、音と音とが手を取り合ってガッサラの胸に降りてきた。
 
 〈老いたる杖は若芽を吹き〉
 〈死せる勇士はよみがえる〉

 |辺鄙《へんぴ》な村で村人を守って死んだ赤毛の騎士。
 その武勲は賞されることもなく、称えられることもなかった。
 だが。
 神はその戦いをお忘れではなかった。
 だからやがて勇士はよみがえるとお告げくださったのだ。
 赤毛の騎士は|騎士の御園《ガルデガット・ライエン》に迎えられて、復活の日を待っている。
 かの騎士の家はやがて息を吹き返し、未来永劫栄えるだろう。

〈|神の御座は開かれたり《オー・ディー・エン・ロー》〉
〈|神の御座は開かれたり《オー・ディー・エン・ロー》〉

 中音域に下りてきた音は、力強い三連符のパッセージにより感動的に上昇し、約束の言葉は高らかに謳いきられた。
 そして歌は二番に入った。

 〈騎士よ〉
 〈騎士よ〉
 〈聖なる|義務《つとめ》に生きる騎士よ〉

 一番と同じ旋律で、しかし異なる歌詞で歌い始められた二番。
 驚くべきことに、ハミングでバルドの歌に合わせる者たちがいる。
 歌の試合の出場者たちだ。
 音楽の訓練を積んだ彼らは、一度聞けば旋律を覚えられるのだろう。
 いや。
 ハミングだけではない。
 青の一番の歌い手と、赤の三番の歌い手は、なんと二番の歌詞で歌っている。
 審査員たちも目を閉じて歌っている。
 控えめな調子で、音を探るように唱和しているが、明らかに歌詞を知っている歌い方だ。

 〈なんじの|悔恨《かいこん》は刻まれたり〉
 〈しかばねの野に〉
 〈|腐肉《ふにく》の丘に〉

 多くの騎士がこの言葉に胸をえぐられた。
 歌が終わったあとの宴で、口々にバルドにそう語った。
 中でも激しく思い出を語ったのは、馬のような顔をしたパルザムの巨漢騎士だ。
 彼ゴーズ・ボアは、士分の生まれではあったが、身分が低かったため騎士にはなれないはずだった。
 が、生まれつきの怪力が主家に認められ、騎士になれた。
 みにくい顔であったから、化け物と呼ばれ、友はできなかった。
 だからこそ必死で任務をこなした。
 だが、いくら強くなっても、すべての民を兵士を守ることはできなかった。
 ゴーズは常に困難な戦場に投入され、自らも傷つき、多くの敵を肉塊に変えた。
 しかし結局は守りきれなかった人々の屍は山と積まれ、その中で泣きはらした。

 〈|腕《かいな》は傷つき足は|萎《な》え〉
 〈槍と斧とは砕かれて〉

 いかな怪力にも限りはあり、力尽きれば戦えない。
 優良な武具を買えないゴーズは、手持ちの武器をことごとく使い潰してしまうことがしばしばだった。
 戦う力のない自分には何の価値もないことを骨身にしみて知った。
 動けなくなった自分を部下たちまでが侮蔑の目で見るのはつらかった。

 〈失意と|怨嗟《えんさ》のまなざしに〉
 〈なんじの|背《せな》は|覆《お》われたり〉

 この歌詞は、ゴーズの最も残酷な記憶を呼び覚ました。
 敵兵を追い払い、ある村を救って、人々に感謝された。
 少女が手当をしてくれ、ほほえんで花輪をくれた。
 怪物のような異相をしたゴーズにとって、それは何物にも代え難い思い出となった。
 半年後、ゴーズはその村を再び訪れた。
 焼き払い、殺し尽くすために。
 村は死灰病に襲われたのだ。
 村人の|慟哭《どうこく》と非難の叫び声は、今も耳を離れない。
 あの少女も、燃えさかり崩れ落ちた家々の中にいたのだろうか。
 伯爵家の養子に迎えられ、よい武具と優れた部下を持つようになった今も、胸の痛みは少しも弱まらない。

 〈|賛えよ《パダリエン》!〉

 二回目となるこの歌詞に、大勢の騎士が唱和した。
 たくましき歌声は、ゴーズの胸を震わせた。
 だが、こんな俺に、いったい何を賛えよというのか。

 二つ上の音で繰り返される旋律は、さらに大勢の騎士たちによってたたみかけるように謳われた。
 目の前にいる熊のような騎士も、涙を流しながら、まっすぐにゴーズを見据え、力の限りにこの一節を謳った。
 
 〈|賛えよ《パダリエン》!〉

 突然。
 ゴーズは、この歌詞の本当の意味に気が付いた。
 俺だ。
 みんな、俺を賛えてくれているのだ。
 よくやったぞ。
 つらかったな。
 お前は賛えられるに値する。
 最高の勇士たちが声をそろえて、そう呼び掛けてくれているのだ。
 ゴーズもまた、泣かずにはいられなかった。
 泣きながら、歌った。
 自分が音痴であることは知っていたが、一生懸命歌った。
 熊のごとき雄々しき騎士よ。
 お前が俺を賛えてくれるなら、俺もまたお前を賛えよう。
 そう彼は思ったのだ。

 〈老いたる杖は若芽を吹き〉
 〈死せる勇士はよみがえる〉

 杖にしてしまった木から若芽が吹くことなどない。
 死んでしまった人間は、決して生き返ることはない。
 ああ、だが!
 神の御許では、枯れた木が芽吹くのだろうか。
 死者が生き返ってほほえむのだろうか。
 ならば俺の代わりに、あの少女を。
 あの少女をよみがえらせてもらえるだろうか。

 〈|神の御座は開かれたり《オー・ディー・エン・ロー》〉
 〈|神の御座は開かれたり《オー・ディー・エン・ロー》〉

 どこにあるのだ!
 神の|御座《みくら》は、どこにある。
 あるのなら。
 神の御座が本当にあるのなら。
 俺はそこにたどりつく。
 行って頼みたいことがある。

 そして歌は、三番に入った。

 〈騎士よ〉
 〈騎士よ〉
 〈巡礼の騎士よ〉

 ジュールラントとシェルネリアも立ち上がっている。
 ジュールラントは朗々とバルドの歌に唱和している。
 小さいころから何度も聞かせてきたのだから、当然ジュールラントはこの曲を知っている。

 〈なんじの|勲功《いさおし》は刻まれたり〉
 〈人々の胸に〉
 〈|戦乙女《アイドラ》の白き翼に〉

 騎士は主家のため命を賭けて戦う。
 主家はそれを賞し、領地と恩賞を下賜する。
 そして騎士の家は栄えてゆく。
 ただし、騎士の戦いは誇り高く正しくなければならない。
 栄誉を偽る者を神々は見ておられる。
 家臣の働きを正しく賞さないあるじを民はよく知っている。
 偽りの功績を刻めば、アイドラの白き翼は復讐の黒色に染まる。
 そして|陋劣《ろうれつ》なる騎士の家は絶え果てるのだ。

 〈今や|恩寵《おんちよう》は地にあふれ〉
 〈すべての痛苦は癒される〉
 〈神の奇跡のふる朝に〉
 〈最後の約束は果たされる〉

 歌、というものは共鳴作用にほかならない。
 試しに練達の歌手の近くに立ってみればよい。
 彼の歌はこちらの胸を震わせる。
 すべての肉と骨を震わせる。
 同じ歌を口ずさめば、彼の響きにつられて、こちらまで名歌手になったかのごとく歌える。

 響きのよい石の部屋の中で、騎士たちは両手を広げ、思い思いの姿勢で一つの歌を歌っている。
 それはお互いに響き合い、溶け合い、増幅しあって、居合わせる人すべての胸を心を高ぶらせている。

 騎士たちのすべてが、この歌の歌詞を見たことがある。
 ゴリオラにもパルザムにも、王宮に騎士の間と呼ばれる部屋がある。
 騎士の叙任に使われ、また叙任を受けた者の騎士位を追認するとき使う部屋である。
 つまり国に仕える騎士なら、必ず入ったことのある部屋なのだ。
 その天井にいくつもの歴史画が刻まれている一角に、この「巡礼の騎士」の歌が刻まれている。
 ただし、旋律があることは知られていなかった。
 バルド・ローエンが歌った、この日まで。

 〈|賛えよ《パダリエン》!〉
 〈|賛えよ《パダリエン》!〉

 広間にあふれる|逞《たくま》しい騎士たちが、弓を引き絞るように呼吸をそろえ、力強くたたき付けるようにこの一節を歌った。
 すさまじい共鳴が城を揺らした。
 そして皆は声の調子を和らげ、天から地上に恩寵が降り注ぐように、次の一節を歌った。

 〈老いたる杖は若芽を吹き〉
 〈死せる勇士はよみがえる〉

 泣いていない者はいない。
 それぞれの記憶をかみしめながら、思いを込め、神が約束する復活と再生を歌っている。
 そうだ。
 歌とは神の言葉だ。
 人がふと聞いた神の福音が形を結んだものが、すなわち歌なのだ。
 その確かな約束を信じて今日を歩む騎士の真情が、すなわち歌なのだ。

 〈|神の御座は開かれたり《オー・ディー・エン・ロー》〉
 〈|神の御座は開かれたり《オー・ディー・エン・ロー》〉

 オー・ディー・エン・ロー。
 オー・ディー・エン・ロー。
 高らかに、高らかに、全員が一つになって、この一節は歌いきられた。
 最後の音は、長く長く引き延ばされた。
 歌によって引き出された恩寵が部屋中を満たしている。
 空気が、心が、震えている。

 歌い終わったとき、誰もが泣いていた。
 泣きながら、誰もが誰かに抱きついた。
 ガッサラ将軍は、馬のような顔をしたゴーズ・ボアと抱き合った。
 ガッサラをとめようと飛び出していたキリー・ハリファルスは、赤の一番目の歌手と抱き合った。
 青の一番目の歌手は、赤の二番目の歌手と抱き合った。
 青の二番目の歌手は赤の三番目の歌手と、青の三番目の歌手は赤の四番目の歌手と抱き合った。
 青の四番目の歌手は右にも左にも抱き合う相手がいなかったので、柱に抱きついた。

 ジュールラントとシェルネリアは、顔を見合わせて笑みを交わしていた。





 7

 審査員の一人が進み出て、高く右手を差し伸べた。
 物音は次第に治まり、ほどなくしんと静まりかえった。
 大広間に、審査員の声が響いた。

「辺境は文化の遅れた地である、とわれらは言う。
 それはその通りに違いない。
 だがいっぽうで、こんなふうに言うこともある。
 辺境にこそ、古き良きものは残っている、と。
 それがまさに真実であることを、今日われらは知った。
 バルド・ローエン卿が教えてくだされたこの歌は、長らく失われていたものだ。
 失われてはならない貴重な歌だった。
 だがもう二度と失われることはない。
 ローエン卿のおかげで。

 そしてまた、われらは知った。
 なぜ騎士の武芸の一つに歌が含まれているのかを。
 なぜこの競武会の最終種目が歌であるのかを。
 歌を歌うことの本当の意味が何であるかを。

 本日の歌の試合については、勝者はなしとする。
 ゴリオラも、パルザムも、その栄光にはふさわしくない。
 かといって、出場者ではないローエン卿を勝者とすることもできない。

 ところで、諸卿は、〈歌の騎士〉をご存じであろう。
 古いおとぎ話に、古代の戦場に現れた〈歌の騎士〉の伝説がある。
 その歌を聞けば味方は勇気に奮い立ち、敵は恐怖におののいた。
 傷つき倒れた者は癒されよみがえり、いっそう雄々しく戦った。
 その伝説になぞらえ、かつて大国の歌合わせでは比類なき歌い手にこの名を贈った。
 しかしそれも昔のこと。
 もう百年以上にわたり、〈歌の騎士〉が出たことはない。

 今、ここに、提案する!
 パルザム、ゴリオラ両国代表と両国騎士諸卿の名において!
 パクラの騎士バルド・ローエン卿に、〈歌の騎士〉の名を贈ることを!」

 ガッサラ将軍は右手を肩の高さに上げ、手のひらを前に向けて宣言した。

「|賛同する《サラーン》」

 ゴーズ・ボアもまた手のひらを差し伸べて宣言した。

「|賛同する《サラーン》」

 誰も彼もが同じように賛同を表明した。
 やがて会場は嵐のような拍手に包まれた。




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2月10日「褒賞」に続く

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s書を入れるファイルを買いに出ただけだ。
それでも、美由紀から「ここにじっとしていてね」と言われていたことがどうにも頭から離れないのだ。
その美由紀との約束をほんのちょっとでも破ったと思われたくなかった。


幸いにも、源次郎が劇場の事務所に戻ったとき、そこには誰の姿もなかった。
以前なら、トップバッターを務めたサキが煙草を吸いに出てきていたが、そのサキがもう舞台に上がってない。
他の踊り子は、舞台がひとつ終らないうちはここには出てこない。
どうやら、彼女達が休憩する場所がどこかにあるのだろう。
源次郎が知らないだけである。

源次郎はほっとすると共に、いつもの定位置である椅子に腰を下ろす。
この雰囲気ならば、源次郎がこの場を離れた間、誰もここにはやってきて無いように思えた。
もちろん、確証は無いのだが???。

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た鞄を下ろす。
そして、その中から、先ほどの契約書と、笠野から貰っていた提案書のファイルを取り出す。
改めて、これからのことを考えておかねばと思ってのことだった。

(そ、そうだ???。まずは一服しよう???。)
鞄の中を探っていた源次郎の目に、美由紀から「持っていて」と言われていた煙草の包みが飛び込んできた。
それで思い出したのだ。

そう言えば、昨夜から今朝に掛けて、美由紀は殆ど煙草を吸っていない。
昨夜、札幌のホテルで吸っているのを見かけただけだ。
(ん? 美由紀さん、どうしたんだろう?)
源次郎は気になった。

美由紀は、言わばヘビースモーカーである。
場合によっては、ひっきりなしに煙草を咥えていた。
かと言って、それほど深くは吸ってはいない。しか

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ⅳい膜猡铣嗓晷肖韦护坤盲矿姢恕⒄娏悉去芝楗伐氓螗挨趣いσ丐婴铯盲啤⒔瘠蓼扦卧创卫嗓摔悉胜盲恐刃颏趣いΔ猡韦蓼欷皮郡瑜Δ烁肖袱毪韦馈?

「源ちゃんって、自分の良さに気が付いてないから???。
だから、美貴、それが悔しくて???。」
美由紀が後片付けをしながら、鏡の中の源次郎に向かってそう言ってくる。

「ん? ??????。」
源次郎は、何を言われたのか分からない。


「あれ?」
美由紀が素っ頓狂な声を上げた。

「ん?」
それこそ、源次郎はその意味が分らない。

「靴下も入ってたでしょう?」
「ええっ! く、靴下?」
源次郎は、そう言われて初めて素足だったことを思い出す。

「う、うん???。miumiu バッグ
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脱衣籠の一番下に入ってたでしょう?」
「ええっ! そ、そうだったんです?」
「気が付かなかったの?」
「う、う~ん???。」
源次郎は飛び跳ねるようにして風呂場へと駆け戻る。

「あ、ありました。」
「うふっ!」

後は、源次郎がそれを履き、美由紀がそうする源次郎を眩しそうに見ているだけだった。


「じゃあ、2階まで行きましょうか。」
源次郎が靴下を履き終わったのを見て、美由紀が声を掛けてくる。

「えっ! 2階?」
「う、うん。」
訳が分からない源次郎に、美由紀も多くは語ってこない。
それでも、いつでも部屋を出られるようにと、自分のハンドバッグを小脇に抱えた。
そして、部屋の鍵を源次郎に差し出してくる。

源次郎は改めて美由紀の服装を見る。
そう、既にいつでも外へ出られるような服装になっていた。
白のワンピースだった。
源次郎がシャワーを浴びている間に着替えたのだろう。


(つづ

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第十二話 大鎌その八

「これでも大学生だからな」
「そういえばそうだったね」
「牧村さんもね」
 妖怪達も忘れかけてしまっていることだった。彼等にとっては牧村は人間の世界における大学生ではなく髑髏天使なのだ。だからである。
「そしてその後はまたテニスとフェシングじゃ」
「ランニングも続けているようじゃな」
「それと筋トレも毎日している」
 博士の言葉に返した。
「しっかりとな」
「よいことじゃ。それがそのまま君の強さになるからのう」
「さらに上の天使にか」
「なれるやも知れぬ」
 牧村の顔を見上げつつ述べた。
「さらにな」
「魔物を倒す為に必要ならばなってみせる」
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 牧村もそれに応えて言葉を返した。
「それならばな」
 これが今のこの場での最後の言葉だった。彼は博士の研究室を後にした。そして建物も出て外に出るとそこにあの彼がいたのだった。
「御前は」
「この・・・・・・大学だったな」
 死神は今は黒い、神父の法衣を思わせるゆったりとして長い服を着ていた。そのうえで牧村の前にいて一旦周囲を見回していた。
「八条大学だったか。日本の学び舎だな」
「それはその通りだ」
 牧村は死神の今の言葉には素直に教えた。
「だが。どうしてここに」
「何度も言うがこちらからは仕掛けることはない」
 死神は牧村の警戒する気配に気付いていた。
「それは安心しろ」
「では何故ここにいる」
「ここに魔物の気配が強く残っているからだ」
「魔物のか」
「この場所でも闘ったな」
 死神は牧村に目を向けて問うてきた。
「そうだな」
「如何にも」
 牧村は今度も素直に述べた。
「闘った。そして倒した」
「この気配はマニトーか」
 彼は気配からそこまで読んでみせた。
「そうではないか?」
「確かそうした名前だったな」
 これは牧村はあまり意識して覚えていたものではない。まずは倒すことを考えていつも動いているからだ。魔物の名前にはさして興味はないのが彼だった。
「蜘蛛の様な奴だった」
「ウェンティゴの配下だ」プラダ バッグ ショルダー
 死神はここで言った。
「あれはな」
「ウェンティゴ。魔神の一人か」
「そうだ。北米に古くから存在している氷の魔神だ」
 死神はウェンティゴについての話もはじめた。
「その者も気配も残っているな」
「ここで会った」
 牧村はこのこともそのまま述べた。
「闘うことはなかったがな」
「少なくとも魔神達は今は御前とは闘わない」
 死神は静かに彼に告げた。
「今はな」
「俺がまだそこまでの強さにはなっていないからか」
「魔物は闘いを好む」
 だからこそ魔物なのである。闘うことに興味がなければ妖怪となる。妖怪と魔物の違いはこれだけだがそれを隔てているそれは大きいものなのだった。
「しかも闘いがいのある闘いをな」
「俺はそこまで達してはいない」
「そういうことだ。今の貴様では魔神はおろかさらに上の魔物の相手もできない」
「今の俺にはか」
「そうだ。今はな」
 あえて今は、と限定する両者であった。

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第二話 天使その十七

「別にな」
「そうか。いいのか」
「話は言葉に関するものではない」
 異形の者、つまり魔物はずいっと前に出た。そのうえで岸辺に手をかけるがその手には鋭い爪と水掻きがある。よく見ればその顔も人のものではなく人と魚の合いの子のようでありまた鱗があった。当然その手にも鱗がありそれが彼を魔物であるとはっきりさせてもいた。
「貴様に関することだ」
「俺か」
「そうだ。髑髏天使よ」
 岸辺から出ながら牧村を髑髏天使と呼んだ。
「貴様に用があるのだ」
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「大体言いたいことはわかっているがな」
 構えを保ったままその魔物に言葉を返す。魔物の姿は背中と手に鰭があり足の指もまた水かきと爪がある。どう見ても魔物であった。しかも水棲の。
「俺を殺すつもりだな」
「わかっていたか」
「髑髏天使の話は聞いた」
 その魔物を見据えつつ答える。魔物を前にして今彼は己の中の闘う決意をはっきりと感じていた。
「貴様等を倒す存在だとな」
「では話が早いな」
 魔物もまたそれを聞いて納得したように応えてきた。その口は大きく開かれ鋭い無数の牙が見える。牙は三列にも連なっていた。
「倒してやる。いいな」
「はいそうですかと倒されるとでも思っているのか?」
「抵抗するつもりか」
 今の牧村の言葉に対して問うてきたのだった。
「この半漁人に対して」
「抵抗!?俺がか」
「そうではないのか」
「残念だがそれは違う」
 そのことははっきりと否定するのだった。
「貴様にとっては残念だろうがな」
「では何だ?」エルメス バッグ ガーデンパーティー
「話は聞いたと言った筈だ。髑髏天使は抵抗する者ではない」
「ほう」
「闘う者だ」
 半漁人の赤い目にも負けない程の強い光をその目から放っていた。そのうえでの言葉である。
「貴様等と闘い倒す者だ。それは勘違いするな」
「では歯向かうというのだな」
「言った筈だ。貴様を倒すとな」
「抵抗しなければ苦しむこともないというのにな」
 また一歩出て来た。
「愚かな奴だ」
「俺が愚かかどうかは闘って見極めるのだな」
 半漁人に応えながら念じる。両手を拳にして胸の前でクロスさせる。この動きは己に気合を入れる為であったがそれにより身体が光に包まれたのだった。
「行くぞ・・・・・・!」
 この言葉と共に光の中で姿が変わっていく。服は鎧となり顔は髑髏となっていく。あの髑髏天使の姿になったのであった。
 その姿になりまずは右手を大きく開く。そのうえで握り締める。その間顔はずっと半漁人から離してはいなかった。
「半漁人だな」
「そうだ」
 半漁人は己の名前を認めたのだった。牧村、いや髑髏天使の問いにこくりと頷くことによって。
「人や他の同胞達は俺をそう呼ぶな」
「同胞か」
「貴様等が魔物と呼んでいる存在だ」
 博士や彼の周りの妖怪達の弁でもある。

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第九話 浮野の戦いその十二

「それに兵糧もあるからのう」
「だからですか」
「今のうちに、ですか」
「そうじゃ。勢いのあるうちに攻める」
 信長の考えはこれに尽きた。今は特にそうであった。
「だからじゃ。明日にもう行くのじゃ」
「これで犬山を陥とせば」
「尾張は統一ですな」
 山内と堀尾以外の家臣達がそれぞれ述べた。
「いよいよですな」
「いや、これはほんの小手調べなのですかな」
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「尾張の統一なぞはじまりに過ぎぬ」
 信長の言葉は素っ気無いものだった。
「むしろそれからぞ」
「そうですな。それでは」
「一日休みそのうえで」
「犬山よ」
 信長はその場所をまた話した。
「そしてじゃ。尾張を一つにするぞ」
「はっ」
「では」
「さて、今日はこれで終わりじゃ」
 信長はここまで話したところで軍議を終わりとした。
「では皆の者それぞれ休め」
「そして明日ですな」
 平手が信長に問うた。
「明朝早くに」
「うむ、行くぞ」
「それでは」
「ではな。わしも休む」hermes 財布
 信長自身もそうするというのだった。
「酒はいらぬぞ」
「殿は相変わらず酒は駄目なのですな」
 柴田が今の主の言葉に対して言った。
「それだけはですな」
「酒はのう」
 信長も柴田のその言葉に応えて難しい顔を見せた。
「あれを飲むと頭が痛くなるわ」
「では今宵はです」
「どうされますか」
「宴はまだじゃ」
 信長はそれは止めた。
「軽くするだけにしておけ」
「犬山を陥としたその時にですね」
「いよいよ」
「そうじゃ。それまでは軽くにしておけ」
 少なくとも今ではないというのである。
「よいな」
「はっ、それでは」
「今宵は」
「わしは一杯でよい」
 信長はそれだけだというのだ。
「いつも通りな」
「では殿」
 今度は平手であった。
「犬山を陥とせばですな」
「宴を好きなだけ派手にやってよい」
 それを許すというのである。
「しかし今は程々にしておけ」
「ではそうしましょうぞ」
 佐久間盛重が応えてだった。彼等は宴をはじめた。そして信長の言葉通りそれはすぐに終わらせて。明朝早くに犬山に向けて出陣した。
 そしてその頃。清洲の信行はだ。戦勝報告を受けていた。
「そうか、もうか」
「はい、岩倉を陥とされました」
「流石兄上だ」
 信行はその報告を聞いて微笑んでみせた。
「やはりな」
「はい、そしてです」
「うむ、今度は何だ」
「信行様に御会いしたい者がいますが」
「私にか」
「はい」
 そうだとだ。居残りの家臣のうちの一人が答えた。
「そう仰っていますが」
「さて、面妖な」
 その言葉を聞いてだった。信行はまずは首を捻るのだった。
「兄上ではなく私にとは」
「確かに」
「仕官されるなら殿にですが」
「何故勘十郎様なのでしょうか」
「わかりませぬ」
「私は人を用いる用事はしておらぬ」
 実際にそうしたことは信長のすることだった。信行は信長の名代として彼の下におり助言はするがだった。直接用いることはしていなかった。

N7632B-660
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カカの天下660「名探偵トメの事件簿」

 やぁこんにちは、僕はトメ。探偵さ!

「嘘つけ」

 はい、すいません。カカに怒られちゃいました。
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 しかし!

 そんな風に探偵きどりしたくなるほどの証言を得てしまったのだ!

 さて諸君。近頃、僕のパンツが次々と紛失していることは知
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エルメス バッグ エブリンっているだろう? 理解しがたいこの事件の詳細は全く掴めず、捜査は難航していたのだが……

 証言そのいち。笠原カカ。

「トメ兄のパンツがなくなる日って、必ず私がばぁばに会う日だよ」

 この証言を聞いて――なに? 証言が一つしかないなら『そのいち』とかつけるな? 気分だ。えーコホン、この証言を聞いて僕は不可解に思った。なぜなら、この証言は僕が気づいていた事件の共通点に酷似しており、なおかつ決定的に違うものだったからだ。

 そう、僕が気づいていたのは――事件が起こる日は必ず、父さんに会う日、という点なのだ。

 しかしカカは、それだけではないという。事件当日に祖母も近くにいた? あの忍者親子が……これは偶然とは思えない。

「ねぇトメ兄。どんなに格好いいことを言っても追ってるのはパンツだよ?」

「うっさい」

 いい気分なのに邪魔するな。

 ともかくこの証言を手にした僕は、一つの仮説を組み立てた。

 ――僕が父に気を取られている隙に、祖母がうちを漁り、ブツを持っていったのではないか? つまり、これは計画的犯行だ。

 完璧な推理だ。真実はいつも一つ!

「ねぇトメ兄。どんなに格好いいことを言っても追ってるのはパンツだよ?」

「キレイに繰り返すな」

 しかしこの推理にも穴はある。

 動機、すなわち僕のパンツを持っていく理由がないということだ。

「なぁカカ。犯人はなぜ僕のパンツを持っていったのだろうか。使い道なんかないだろうに」

「とりあえずそれでサユカンは釣れると思うよ」

「釣り餌じゃないんだから」

「んじゃ撒き餌?」

「そこまで広範囲に渡るほど匂うはずはない。洗濯済みだし」

「他に共通点ないの?」

「むぅ」

 共通点……共通点かぁ……

「む、こんな時間だ。とにかくお風呂入ってきなよトメ兄」

「むぅむぅ」

 顎に手をやり唸りながらも脱衣所へ向かう。

 まずは上着を脱――ここから先のシーンは事細かに描写したら「カエレ」「キエロ」「シネ」とか言われそうだから省略しよう。

 とにかく湯船につかりながら、僕は考えた。

 考えて思い出して考えて思い出して……

 風呂から上がる直前、閃いた!

「そうか!」

 あった、もう一つの共通点。

 勢い込んで風呂から上がり、急いで身体を拭きながら、居間にいるだろうカカに聞こえるように声を張り上げる。

「カカ、わかったぞ! もう一つの共通点が!」

「ん」

 おお、脱衣所のすぐ外にいたか。ならば話は早い。

「盗まれたパンツはな、全て何かの文字の刺繍があったんだ! つまり犯人は、何かが書かれているパンツを探していたんだ! て、あれ。僕の風呂上りの着替えのパンツは?」

「パンツもう全部ないよ」

「うっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 無地のも全部ってことは僕の推理いきなりはずれ!? しかも風呂入ってる間に盗まれたの!? タイミングが悪すぎる。嫌がらせとしか思えない。

「むぅ、どうしよう。とりあえずはくものがない」

「私のパンツはく?」

「はいてたまるか!!」

 言っておくが僕は脱衣所にいて、カカはその扉の外から会話している。断じて丸見せのまま会話してるわけじゃないので誤解しないように。

「んーと……あ、ねぇねぇトメ兄。お父さんの下着とか、どこかにある? なんなら今はそれを代わりに」

「ヤツの私物などこの家にない」

「……あの人、つくづく家族っぽくないね」

 何をいまさら。

「くそぅ、どういうことだ。おとなしくしていれば完全犯罪となっただろうに、なぜいきなり、こんなヤケになったかのような犯行を」

「ねぇトメ兄。どんなに格好いいことを言っても追ってるのはパンツだよ?」

「だから繰り返すなっつうに」

 ヤケになった……ふむ……

「もしも、僕の推理が正しかったとしたら? 父さんとばーちゃんは何かを探している。目的は、僕が持っているパンツに書かれている文字か、もしくはそれが書かれているパンツそのもの。怪しまれないように数度に分けて僕からそれっぽいパンツを盗んでいたものの、目的のパンツが見つからず、時間がなくなり勝負に出た……?」

 なんとなく、この仮説が正しいような気がしてくる。

「どう思う? カカ」

「パンツって言葉が出るたびに萎える」

「余計なお世話だ!!」

 そんなの僕だってわかってるけど、仕方ないじゃないか。実際にパンツが全部なくなって大事件なんだから。

「時間がなくなった……それが正しかったとしたら? 間もなく訪れる、もっともわかりやすい区切りといえば、クリスマス」

「む? クリスマスプレゼントに一家に一枚、トメ兄のパンツを配って歩くのか。スゴいね、ばぁばサンタ」

「スゴすぎて困る」

 ていうかホント困る。さし当たっては今パンツがなくて困ってる。

「……仕方あるまい」

「トメ兄?」

「あの、奥の手ならぬ奥のパンツを使うしかないのか! 封印していたあのパンツを!!」

「パンツって言葉が出るたびに萎える」

「それも繰り返すな!」

 そして僕はその日、長年封印していたパンツをはくことになった。



 次の日。

 大量のパンツがいつの間にか洗濯機に放り込まれていて――封印から解き放ったパンツだけが消えていた。

 犯人の狙いはこれだったのか。

 いったい犯人の目的とは!?

 事件はまだ、終わらない……

「パンツ事件ね」

「言うな!」



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 昨日に続きまして事件簿シリーズです。
 いろいろと気になるところはあるでしょうけどノーコメントでいこうと思います笑

 さて、そんなわけで事件は置いといて――作者の日常を気まぐれにほんの少し紹介する、ちょっと長いあとがきコーナー!
 
 本日、職場での会話。

「いいですよねぇ」
「なにが?」
「私は貝になりたい、いいですよねぇ、うん」
「ああ、映画の?」
「そうそう。私は貝になりたい!」
「私はタフガイになりたい」
「じゃあ私はバイ貝になりたい」
「いやいや俺はとり貝が好きだ!!」

 楽しい職場です。

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